ピーキング
みなさんこんにちわ。
涼しいと思ったのは束の間、またご機嫌な太陽が戻ってきましたね。
熱中症には気をつけて下さい。
突然ですが、現在三日後にとっても大切な試合が控えています。
この試合でメンタル的にもフィジカル的にもベストコンディションに持っていけるように、ピーキングということをします。みなさんもこの言葉には馴染みがあると思います。
特に女子サッカー選手を見ていると良くも悪くも、365日真面目に全力で頑張る人が多い日本人は、外国の選手に比べてこのピーキングがあまりうまくないように感じているので、わたしが見てきた本番に強いヨーロッパ選手のピーキングについて少しお話しします。
まずはフィジカル面のピーキングについてですが、特に怪我管理という部分では大きな差を感じます。わたしがフランスでプレーしていたときは、驚くほど離脱選手が多かったのですが、そのほとんどが2−3日、長くても一週間で帰ってきます。それとは対照的に、全体の離脱者は少ないものの、一回離脱すると1-2ヶ月は帰ってこれないというケースが日本では非常に多いと感じています。
実際私からすれば「いやいやいやいや、できるよね?」みたいな事も多々あったのですが。。結果至上主義的な文化が強いので、「結果試合に出られて結果を残せれば問題ないよね?」という空気感があるのが、努力とか勤勉も功績として認められる日本の文化と根本的に違うところなんだと思います。
ですので、フランス人のようになるのが正解だなんてこれっぽっちも思ってはいないのですが、良くいう「練習のための練習」になってしまわぬよう、「何が練習の目的で、今何を成し遂げるために頑張っているのか」という目的意識を持って日々のトレーニングに取り組む事で、試合への準備の仕方も変わって来るのかなと感じています。
そしてメンタル面のピーキングについてですが、これには個人差があると思うので、私がどういう風にメンタルを一番大事な試合に持っていくかについて話します。
私は試合の14日前に意図的に出来るだけサッカーのことを考えない日を設定します。もちろん練習は毎日あるのでその時間はしっかりサッカーをするのですが、それ以外の時間帯は極力サッカーのことを考えずそれ以外のことを楽しんだり、心と体をリラックスする時間を設けます。
こうすることで一時的にメンタル的なコンディションが下がるのですが、一週間前になると一週間後の目標に向けてぐんとメンタルが上がって来るのです。ヨーロッパに行ってからは、割と自然に無意識的にメンタル面のピーキングをするようになったのですが、それは多分外から見てもわかってしまう程オンとオフのメリハリがはっきりしているヨーロッパの選手が、大事なところでしっかりと活躍して結果を残す姿を目の当たりにしてきたからだと思います。
私はそれまで、毎日誰にも負けない努力をすることが大事なことだと思っていたから、あえてメンタルを下げるなんていう事は想像もしていなかったし、これが正解だとも思っていません。ただ365日フル稼働で、大事な試合もサイクルの一つ、練習も試合も同じくらい大事だった過去の私と比較すると、より日々の練習に目的を持って取り組めているし、試合のことをイメージしながらプレイする時間が増えたと思います。
何が正解とか、不正解とかではないし、ピーキングすることが必ずしも良いこととは限らないですが、もしなかなか結果が出なかったりメンタル面での調整が難しいと感じていたら、ぜひ色々試して、自分なりのピーキング方法を見つけて見てください。きっともっと楽しくなるし、コンディションも上がって来ると思います。
have a lovely evening!
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